02. 地球環境へ貢献
気候変動など地球環境の変化が当社の事業環境に大きな影響を及ぼすリスクが顕在化しています。当事者意識を高め、サプライチェーン全体で環境負荷を軽減させ、サステナブルな社会および事業モデルの実現に努めます。
(気候変動への対応)
当社は、気候変動対応を重要課題と捉え、GHG(温室効果ガス)排出量の算定と削減に取り組んでおります。また、TCFDの枠組みに沿った情報開示も進めております。
- 気候変動に関するリスクと機会
(注)
1.想定した期間 短期:2年内・中期:2030年度・長期:2050年度
2.影響度:定義
大 :当社事業および財務への影響が非常に大きくなることが想定される
中 :当社事業および財務への影響がやや大きくなることが想定される
小 :当社事業および財務への影響が軽微であることが想定される
3.リスクと機会の影響度は、想定できる影響の大きさを定性的に評価しております。
気候変動に関する指標及び目標
当社では、気候変動に関するリスクと機会の影響を評価・管理するための指標として、1店舗当たりのGHG排出量(注)を採用しております。これまで、店舗・看板照明のLED化、省エネ型空調の導入などにより、2023年度時点で2013年度比18%削減を実現しました。
当社は、2030年に1店舗当たりのGHG排出量を2013年度比50%削減し、2050年にカーボンニュートラルを実現することを目指しております。
(注)
当社のSCOPE1(社用車における燃料使用)およびSCOPE2(店舗、本社部門における電力使用)におけるGHG総排出量を、各年度の期中平均店舗数で除して算出しております。
・GHG排出量 (単位:t-CO2)
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|
SCOPE1 | 518 | 513 | 501 | 504 |
SCOPE2 | 15,815 | 15,751 | 14,933 | 17,814 |
合計 | 16,333 | 16,264 | 15,434 | 18,318 |
期中平均店舗数(店) | 877 | 914 | 945 | 969 |
1店舗当たり排出量 | 18.6 | 17.8 | 16.3 | 18.9 |
(環境に配慮した商品開発)
当社は、機能性ウエアで「機能と価格に新基準」を作ることを存在意義にしています。再生繊維などエコ素材の使用や生機・染色・縫製および成形の各工程で環境に配慮した生産を行う、サステナブル商品の開発に取り組んでおります。なお、サステナブルな商品開発にはコストが掛かります。安易な値上げでお客様に負担を転嫁すると需要が減退し、結果として商品廃棄の増加など環境にマイナス影響をもたらします。当社は価格帯を維持しながら、企業努力と技術革新でサステナブル商品の開発を促進します。
(環境保全に関する工場監査)
商品の製造を委託している工場の監査として、各国の環境保全に関する規制や許認可対象および検査結果の確認をしております。また、大気や水質、土壌汚染に関する法令遵守と汚染防止策の実施、資源の再利用など自主的な取り組みについても確認を行っております。
(店舗での取り組み)
・全店舗の照明はLEDを導入しており、エネルギー消費量を削減しています。
・環境省など各省庁が進めているNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)略称「ZEBゼブ」に賛同します。2022年6月開店の児玉店において、省エネ基準50%を達成に対する第三者認証(ZEB Ready)を取得し、その後の新規店舗につきましても同様の設備で展開しています。
(本部での取り組み)
- 物流における取り組み
・自動仕分機の動力はリニアモーターを採用し、電気の省力化を行っています。
・配送の効率化でCO2排出量を削減しています。
①渋滞が少ない夜間配送により輸送時間と燃料を削減しています。
②遠隔地へは大型車でまとめて配送し、デポ地で個配へ振り分け、延べ走行距離を短縮しています。
③モーダルシフト(トラックから鉄道の切り替え)により長距離トラック配送を削減しています。
- 物流以外における取り組み
・テレマティクスサービスを活用しアイドリング時間や急発進、速度超過など社有車の使用状況を測定、従業員への注意喚起および運転指導を行い、安全なエコドライブを推進しています。
・社有車リースを100%ハイブリッド車にすることを目標にしています。(現在は95.0%)
- サプライチェーン物流における取り組み
・配送委託しているトラックの約70%が尿素SCRシステムを採用したディーゼル車であり、排出ガスを無害化しています。また、構内のフォークリフトはバッテリー式を採用し排出ガスを削減しています。
・主な生産拠点である中国(江蘇省太倉)の倉庫に各工場から商品を集荷し、国内の販売状況に合わせて混載・輸送を行っており、積載効率の向上を図っています。