ワークマン既存店４１５店（WORKMAN Pro店１０店舗を含む）、WORKMAN Plus５３０店、さらに話題の「#ワークマン女子」５６店※１や最強の新業態「WORKMAN PlusⅡ」５店の計１００６店を展開する株式会社ワークマン（本社：群馬県伊勢崎市、代表取締役社長：小濱英之）は２５年３月期の下期から次世代主力業態「#ワークマン女子」の路面店の出店攻勢をかけます。出店攻勢を支える物流拠点として、岡山市北区に床面積７．２万㎡の大型流通センターを建設します。岡山流通センター（仮称）の稼働予定は２０２７年１０月１日です。同センターは吉備スマートICから約４００ｍの便利な立地で、完成後は大阪府/兵庫県の関西圏と中国/四国/九州の全域へ出荷します。
※１ショッピングセンターのWORKMAN Plusも含みます

ワークマンは群馬県で生まれた企業のため、人口当たりの出店密度は西日本が東日本より低くなっています。西日本では出店余力が高いため、まずは岡山市に大型のセンターを建設します。岡山流通センター（仮称）の完成後は、　２０２３年に稼働した賃借物件の神戸センターを返却します。将来は伊勢崎、滋賀竜王と岡山の３センターで全国をカバーします。なお、当社は毎年の出荷点数増加率５％を前提として、物流インフラを整備しています。

東日本でも女子路面店を中心に出店が急増するため、２８年には主力の伊勢崎流通センターの能力が限界に達します。このため、群馬県でも床面積８．２万㎡クラスの流通センターの新設を計画しています。新センターは同じ県内の伊勢崎センターと機能を分担して一体運営をする予定です。本件は用地確保に向けた交渉段階です。岡山市と群馬県での２つの新センターへの総投資額は２９０億円前後になる見込みです。

当社の既存流通センターと新センターの規模と運営形態は下記の通りです：

参考）　当社流通センターは資産を自社保有して、運営はアウトソースすることが原則

岡山市と群馬県に２つの大型流通センターを新たに建設する背景となるワークマンの物流の増加要因は下記の通りです：

1. 　「#ワークマン女子店」の出店目標は３０店/年
   本業である作業服を扱わない「#ワークマン女子」の５６店（２３年末現在、モール３３店/路面２３店）は全店が好調で、赤字店は皆無です。女性用の機能性ウェアや一般客向けの機能性シューズが好調なことから、女子店はワークマンやWORKMAN Plusの既存店の高収益レベルに近づいています。このため、来年の９月から全国４００店体制に向けて女子路面店の出店攻勢をかけます。これまで女子店は大型モール内出店が中心で来年９月には３９店舗になります。北海道から沖縄までの全国出店が完成します。ただ、モール内店舗は全てが直営（当社の本流ではない）のため、来年９月以降は出店を抑制します。

   本命のフランチャイズの女子路面店は２４年９月までの４年間の出店数は２５店だけですが、２５年３月期下期でこれまでの出店数にほぼ匹敵する２３店を路面出店（許認可があり一部は遅延の可能性あり）する予定です。なお、「#ワークマン女子店」はバツグンの集客力があり、ショッピングセンター敷地内に路面出店した結果、核テナントのスーパーの売上が３割も増加した例があります。女子店はショッピングセンターにとって一番誘致したい店舗になりつつあります。
   参考） 女子路面店が直営のモール店より遅れたのは、加盟店経営なので収益確保と作業標準化に時間をかけたためです。

2. 新業態店「WORKMAN Plus II」の出店目標は１５店/年
   WORKMAN Plus II店はWORKMAN Plus店と女子店の全ての製品を扱う最強品揃えのハイブリッド型の大型店舗です。人口が過少で女子店が出店できない地域に１５店/年（内、半数はスクラップ＆ビルド店）を展開していきます。今までは難易度が高かった行政人口３万人程度の市町や過去撤退した地域にも出店できるため、出店余地が大幅に拡大します。これまでの当社標準店の床面積は３３０㎡でしたが、PlusⅡ店は４９５㎡と大型化するので売上と物流が増えます
3. 既存店のスクラップ＆ビルド目標は２０店/年
   古いワークマン店舗のWORKMAN Plus やWORKMAN Plus IIへのスクラップ＆ビルドを進めています。新築後は売場面積と駐車台数が拡大するので、売上は６０００万円くらいアップして物流も比例して増加します。
4. ワークマン店のWORKMAN Plusへの改装目標は７０店/年
   来期はワークマン７１店をWORKMAN Plusに改装する計画ですが、改装後は売上が平均で１５００万円アップするため、物流もその分増えます。ただ、あと４〜５年で改装は完了します。

ワークマンは「#ワークマン女子」路面店の大量出店による物流増大をカバーするため、東西に２つの流通センターを建設します。当社はオペレーショナル・エクセレンスの企業ゆえ、これから女子路面標準店を大量に複製してマニュアル通りに運営していくことは得意分野です。なお、マニュアルは固定ではなく日々の現場での改善を反映して、随時バージョン・アップをしています。